城ヶ島沖ブイ攻略「V作戦発動」



約4年前に海図を購入してから外洋を漕ぐ練習に「城ヶ島南西沖浮角礁灯浮標」(正式名称)まで漕ぎに行こうと目標の1つとしていました。
海況をチェックしてると、この日なら攻略できると思い、付き合ってくれそうなパイセンに連絡するも皆多忙です。
矢沢永吉も言ってました「ソロでやる奴はやる!やらない奴はやらない、よろしくぅ!」

城ヶ島沖の観測ブイは、舟釣りの方達には有名で「城ヶ島パヤオ」と呼ばれております。
『パヤオ』というのは浮き漁礁のことで、大海原に1本のロープと、簡単な漁礁があり、そこに発生する微小な生物を食べに小魚が集まり、それを目当てに大きな魚が集まってくるそうです。
またヨット乗り方達には、湘南のヨットレースの折り返し地点などに利用され「城ヶ島沖ブイ」「城ケ島沖南西ブイ」などとも呼ばれてます。

https://masa-log.net/archives/9290
↑4年前の構想です。Uさんから伊豆大島~三浦横断の相談をされ、まずこのブイを目標にしました。

「V作戦」結果
ブイ攻略なだけに、ガンダムの「V作戦」にちなみました。

漕航ログ
えっ?ブラジャーの地上絵ならぬ海上絵?!これが実力なのです^^;
青:行き14km(2時間半)、赤:帰り14km(3時間)、ソロ上陸不可28kmの5時間半漕ぎ。
なぜこうなったかを説明します。

「V作戦」準備編

加計呂麻での教訓を生かし、リブを組んだ後に再テンショをかけて、1つから2つにフレームテンションを上げます。
ちなみに加計呂麻で一週間分の荷物を積み、波にもまれると3つまであげられました。
Rさん製作をハッチリム使用です。折りたためるし、角がまるいせいか取付けがしやいです。自分のウィスパーの標準装備とさせて頂いております。
エアスポンソンのチューブ根元のシワより方が左右で異なってしまいました。スキン外さないと治りそうもないし、外観目視で問題ないのでこのまま続行です。
ウィスパーはラダーなしで速い舟だけど、シビアだから組み立ては慎重に行うようにと教わり、外観目視で入念にチェックします。
ソロ漕ぎ上陸不可で、舟の不具合は致命傷となってしまいます。
食料
水2リットル、アミノバイタル、非常食(おにぎり、カロリーメイト)、問題発生しても一日漕げる準備しました。
出艇7:30:宮川湾の入り江
外洋だし、舟釣りで有名なエリアなだけにフラッグ必須です。
帰路は10時頃から発生する、南からの風と上げ潮に乗ってこようと思いセイル取付け。
ここで既に過ちがあるのです。宮川湾から出艇すると、ブイは南西ではなく西南西なのです。

「V作戦発動」

帰りの目標は、城ヶ島東側のダイコン灯台です。(写真真ん中)
ブイ位置座標をGPS時計に入力し、ブイとの距離を詰めていく。12kmから半分くらいの6.17kmに近づいたことになります。
近づけば目視できるだろう、見つからなかったら撤退です。
約3km地点
太平洋ひとりぼっち状態です。
水平線の突起物を探すがブイみつからず。遠くにヨットのマストが見え目標に設定。
2.5km地点
まだ見えず。タンカー船が良く目視できるようになりました。
2km地点
目標のヨットが左へ動き出し、あれっ?とある方向にブイかも?ちょっと波立つと隠れてしまい、しばらく凝視。ログで左折した辺りです。
1.5km地点
凝視しながらゆっくり漕いでると、潮止まりのせいか、風が落ちたのか、海面のウネリとざわつきがなくなり、やっとブイ目視確保です。
700m地点
周囲に舟釣りやってるから、間違いない確保です。
これって、ハンディGPSをデッキ上において漕がないと見つけるの難しいかも。
作戦名通り、ブイはガンダムの如く、そびえておりました。
左のクルーザーの人達は、海面みて「すげぇー魚いるよ」と盛り上がってました。
右のクルーザーの人は、「ここで、カヤック見たの初めてだよ。よく来たね~。カヤック乗るけど、こまで来ようと考えたことなかったよ。」とお褒めを頂きました。
「クルーザー持ってりゃ、考えないっすよね~」とは言い返してませんよ。
油断大的です。帰路も含めて「V作戦」なのです。ブイに後ろ髪を惹かれる思いですが。
風吹いてウネリが出てきたら、ブイは、すぐに消えてしまいました。
外洋なだけに、大きい船舶が来るのでビビります。
フラッグ見えてるかな?
このヨット、3km地点で目標にしてたヨットなのです。
帆がグレーなのでグレー号と命名しました。
ヨットが風に乗って疾走していくってことは、そう南風が吹いてきたのです。
ダイコン灯台まで7km地点
水平線に浮かぶ陸地の左がダイコン灯台(城ヶ島の東側)かと思いきや、城ヶ島の西側だったのです。
出艇場所は、西南西です。西に向かうのに南からの風と上げ潮を横からくらって、かなり相模湾内に流されてしまったのです。当初の「V作戦」浅はかでした。風と潮を味方にするなら出艇場所が違ったのです。
ブライト艦長「V作戦」体力勝負に変更です。
( ̄^ ̄)ゞ
ダイコン灯台まで4km地点
城ヶ島大橋まで見え、城ヶ島の真西にいるし。。。
天気予報は曇りだったのに、真夏太陽ギンギンの暑さでバテバテです。
ダイコン灯台まで3km地点
もう太陽要らないし、ずぅーっと乗り放しでケツ痛いし、ブツブツ。。。
城ヶ島で休憩って考えてました。
城ヶ島に取りつくと、ちょっと荒れてない?上陸できっかな?
遠くのヨットはグレー号です。
はいっ、上陸不可です。
海岸線は白波出てるし三角波も立ってきました。城ヶ島南岸は難所のため、モタモタしてると帰れなくなるかも。
もげそうな腕を振り回し、出艇した宮川湾へ向かうのでした。
宮川湾の入り江に無事13時帰還。
グレー号が宮川湾沖にいて、お見送りされた気分でした。
「V作戦」変更が生じましたが完遂となりました。
駐車場にて記念写真。
お気付きですか、ライジャケ新調したんです。詳しくは後日。

今年のお盆休みは、天候不順で遠征できなかったし、夏の思い出に「V作戦発動」良かったです。
上陸不可の外洋28km漕ぎと、海岸線沿い休憩あり28km漕ぎの疲労度は、全然違いました。
関東界隈で、半日でこれだけエクスペディション気分を味わえる場所ないと思います。トレーニングがてら毎年行こうかと思います。今度は難易度下げて諸磯から出艇します。
40kmぐらい漕げる人なら、海況選んで「V作戦発動」してみては。(自己責任ですよ~。)

※伊豆大島~三浦横断目標のUさんへ
ブイまで行っても伊豆大島は見えません。今回のブイ往復分を片道にしても、大海原のど真ん中で伊豆大島へ辿り着けません。自分には距離も実力も遠いことを実感しました。


所さん表紙「Daytona」雑誌の今月号にグランストリーム加計呂麻ツアーの模様が掲載されてます。
ホーボーさんのカメラマンでもある山田マコト氏撮影のドローン写真奇麗です。エメラルドグリーンの海をカヤック飛んでるみたいでした。
水浴びしながら酒飲んでる写真採用されました。
なぜか半ケツなんです(笑)

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